体に入る水分と出ていく水分の管理
血液透析を受けている患者さんで、尿量が特に多い人を除いて、ほとんどの方が水分の管理が必要です。
体に入ってくる収入水と、体から出て行く支出水のバランスに気をつけることが大切になります。
支出のうち、皮膚や肺から出てゆく水分はほぼ決まっていますので、尿が減ってきたら、どうしても入ってくる水分を制限しなければならなくなります。
この水分の収入と支出のバランスをうまく管理することがたいせつです。
毎日の水分のチエックをしましょう。
水は目盛のついた計量カップなどで計って飲むようにすること。
毎日の尿の量は目盛のついたカップなどで計って記録しましょう。
料理をするうえでも、水分を多く含んだ食品を知っておくことは非常に大切なことです。
スープやシチュー、うどん、ラーメン、丼、汁物は水分が多い食品です。
意外に見落としやすいのが、調理に使用する水分です。
いろいろ気をつけてチエックするようにしましょう。
水分の出入りについて
体に入ってくる水には、食事に含まれる水分と直接飲む水とがあります。食事に含まれる水分を食事水、直接飲む水を直接水といいます。
食事水は、普通に食事をしていれば、1日1500ml以上になり、汁物など水分を多く含むものをひかえても
1100~1200mlぐらいになり、その他、体の中で作られる水があります。これは栄養物が体の中で燃えて、エネルギーになる時につくられる水分で、代謝水といい1日200~300mlぐらいになります。
体から出ていく水分は、不感蒸泄、大便、尿の3種類です。不感蒸泄とは、体の表面から皮膚の呼吸や汗とともに出て行く水分で、1日800~1000mlくらいです。当然、夏が多く冬は少なくなります。また、運動をしたり発熱している時には多くなります。大便に含まれる水分は、約200mlぐらいでしょう。
水分の収入と支出をまとめてみると、
(収入)
(支出)
食事水 1000~1200 不感蒸泄 800~1000
代謝水 200 大便 200
直接水 ?
尿 ?
直接水と尿以外のはほぼ固定されていると考えられます。したがって尿量にみあう水の飲み方をしない限り、水分は体内にたまり、体重はどんどん増えます。
支出に見合った収入を考えないと、そのツケは体重増加というかたちで現れます。
尿のまったく出ない透析患者さんの場合は、まったく水を飲まなくても、200mlぐらいは、どうしてもたまることになります。薬を飲んだりする直接水が1日300mlぐらいとして1日500ml程度の体重増加は避けられません。食事がきちんと取れていなければ、当然、代謝水の量が減ります。食事がきちんと取れていれば中1日で1kg程度の体重増加は避けられないと思います。ここでよくわかる事は、直接水の量がいかに大事で、大きな体重増加につながるかがよくわかります。
尿の出ない患者さんは直接水の量の管理が特に必要です。